episode[RD]
               
                  2015年05月03日発売
                    コピーA5版 20頁前後
                    本体価格200円


          直接的な表現はありませんが、そこかしこアレなのでR-15、へクエリ

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学問所時代〜のお話。タイトルは『RD』に至るまでの若の心情&その後の小話。一途な想いと、赦されないと思っていた気持ちを受け入れられて、恋しさが止まらなくなるという、色々ぐるぐるしちゃっている若が可愛くて仕方ないという病気の管理人が好き勝手に書いております。若が……幸せになってくれればいい……(切望)。

ともあれ、そんなお話でもOKという方はお楽しみ頂ければ幸いです。

♪♪♪プレビュー♪♪♪

「そんなワガママばかり言って、ウーゼル様たちに迷惑かけてどうするんだ?」
「だって仕方ねぇだろ。お前に会いたかったんだからよ」
「……あのさ、そんな理由が許されると本気で思っているのか?」
「だったらお前がもっと会いに来てくれてもいいだろ?」
「それが難しいことぐらい、君にもわかっているくせに……」
「だから会いに来てるんじゃねぇか。な?」

 俺の屁理屈に呆れてそして小言を口にする姿は、昔の〃少女〃のような儚げな面影はない。一心に俺を慕い、尊敬し、憧れていた姿は昔で、今は対等に何でも言い合う関係にある。
それが心地よいと思うし、少し寂しいと思うこともある。
 何にしても昔も今も、相変わらず世界中の誰よりも綺麗だと思うし、できる限り笑顔でいてもらいたいという気持ちは変わらない。
 そしていつだって傍にいてもらいたいと願っている。
 だから文句を言われながらも、何度も城を抜け出してアイツに会いに行った。もちろん忠告をまるっと無視するのではなく、今まで不定期だった会える機会を、二か月に一度は必ず会うという話をつけた。周りを納得させるためにその時まで自分の責務をきっちりこなすということも約束して。
 会う場所はどちらの負担にもならないように前もって手紙で相談する。そんなやりとりを最初はじれったく思ったけれど、段々それも楽しいと思えるようになった。
 再会した時のアイツは、いつも嬉しそうに笑顔を浮かべてくれた。
 愛しくて、いつも恥ずかしがるアイツに想いを告げ続けた。
 そして限られた会える時間や、ひとりの時に思い出すアイツの言葉や表情を見て、本当に想いがすれ違っていることに残念ながら気づいてしまった。
 俺が抱いている恋愛感情を受け止めてくれるとは言ったけれど、同じように情愛を持ってくれるというのは違った。
 いつまで経ってもアイツの中での俺は『誰より』も『大切』な『生まれて初めての友だち』で『親友』ということ。
 もちろんアイツが俺を想ってくれている気持ちが、俺のこの気持ちに比べて上だとか下だとか、そんな馬鹿らしい順序をつけている訳じゃない。ただ俺と〃同じ〃でないことが寂しいというか、上手く噛み合わないもどかしさを感じている。
 身体も許してくれて、気持ちも受け入れてくれているのに贅沢な話だっていうのはわかっている。それでも欲しい、もっと自分だけのものにしたい、俺のことだけを見て、俺のことだけを考えて……と。
 際限なく欲望が沸いてくるのが止められない。
 だけどアイツはひとりの人間で、自分のするべきことも立場も理解している。だからこそ決して手に入れられないのはわかっていた。
 どこかに閉じ込めて、俺だけを見るようにしたら変わるだろうか。やろうと思えばやれるだけの力を自分は持っているのを知っている。
 結局、そんなことをしても心までは手に入らないというのは変わらない。初めて抱いた時にどうせ想いは通じないのだから、ずっと欲しかったものの欠片でも手に入れようとした。結果的に想いが通じて受け入れてもらって……それがとてつもない幸せだった。
 身体だけでも、心だけでも欲しいんじゃない。
 全部が欲しい。
 会えない時間に、どうしようもない願いばかりが頭の中で繰り返されていた。

 そして一度は納得したはずの言葉が頭の中を過る。
 どうして、惚れたのがアイツだったのか――と。


※恋して悩んで、自分の気持ちに振り回される若に萌える。いつだって萌える(断言)。

                            
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